[猫のフィラリア症に関する意識調査] 危険な病気だとは思うけど、愛猫への予防は必要ない?!


[猫のフィラリア症に関する意識調査] 危険な病気だとは思うけど、愛猫への予防は必要ない?!
猫のフィラリア症、危険な病気だと思うオーナーが85%も、予防率は15%にとどまる

ゾエティス・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区)と、ペットの病気と健康に関する情報を発信するWEBサイトPetwell(ペットウェル)は、インターネットを通じ、「猫のフィラリア症」に関するアンケートを共同で実施しました。
フィラリア症は犬では有名ですが、猫にも感染し、時に重篤な症状や突然死を招くこともある危険な病気です。本調査では、猫オーナーのフィラリア症に対する意識や対策の実態を明らかにしました。

【猫のフィラリア症に関する意識調査】
危険な病気だとは思うけど、愛猫への予防は必要ない?!(ゾエティス・ジャパン&Petwell調べ)
◎猫がフィラリア症にかかることを「知っている」猫オーナーは78%
◎フィラリア症を「とても危険な病気」「どちらかといえば危険な病気」と思っている猫オーナーが85%
◎猫のフィラリア症の予防率は15%にとどまり、予防しない理由は「室内飼育だから」が69%で最多

ゾエティス・ジャパン株式会社(本社:東京都渋谷区)と、ペットの病気と健康に関する情報を発信するWEBサイトPetwell(ペットウェル)は、インターネットを通じ、「猫のフィラリア症」に関するアンケートを共同で実施しました。フィラリア症は犬では有名ですが、猫にも感染し、時に重篤な症状や突然死を招くこともある危険な病気です。本調査では、猫オーナーのフィラリア症に対する意識や対策の実態を明らかにしました。

【調査方法】Petwellのユーザーに対しインターネット上でアンケートを実施
【調査期間】2013年12月24日~12月31日
【有効回答者数】283件(猫オーナー131名、犬オーナー152名)
【調査主】ゾエティス・ジャパン株式会社(http://www.zoetis.jp)
     Petwell(http://www.petwell.jp)

◆主な調査結果

1. 猫がフィラリア症にかかることを「知っている」猫オーナーが78%にのぼるも、
  「詳しく知っている」方は少なく(21%)、「なんとなく知っている」方が多い(57%)
2.猫のフィラリア症を「危険な病気だと思う」猫オーナーが85%以上にのぼる
3.猫のフィラリア症予防率は15%。犬の予防率(91%)と比較すると、顕著に低い割合
4.猫のフィラリア症を予防しない理由は、「室内飼育だから」(69%)が最多
5.「10頭に1頭の猫がフィラリア症に感染していた」という事実を聞くと、予防の必要性を感じるオーナーが95%に

◆調査結果の詳細

1.猫のフィラリア症、「知っている」が78%も、「なんとなく知っている」が6割近く
「猫がフィラリア症にかかることを知っているか」を猫オーナーに聞いたところ、「知っている」(77.9%)が「知らない」(22.1%)を大きく上回るという結果に。ただし「詳しく知っている」と回答した方は21.4%にとどまり、「なんとなく知っている」(56.5%)という猫オーナーが6割近くになること分かりました。

2.猫のフィラリア症を「危険な病気だと思う」猫オーナーが85%以上にのぼる
猫がフィラリア症にかかることを知っている猫オーナーに、「どのくらい危険な病気だと思っているか」を聞いたところ、「どちらかといえば危険な病気だと思う」と回答した方が最も多く(48%)、「とても危険な病気だと思う」(37.3%)と合わせると、85%以上の方が危険な病気だと認識していることが分かりました。

3.猫のフィラリア症予防率は15%。犬の予防率(91%)と比較すると、顕著に低い割合
一方で、実際にフィラリア症の予防をしているかどうか聞いたところ、昨シーズン、フィラリア症を「予防していた」と回答した猫オーナーは14.5%。フィラリア症を危険な病気だと認識しているにも関わらず、自分の愛猫には予防をしない猫オーナーが多いことがわかりました。一方で、犬オーナーは90.8%が「予防していた」と回答。猫オーナーと犬オーナーの、フィラリア症に対する予防意識の差が顕著にあらわれるという結果になりました。

4.猫のフィラリア症を予防しない理由は「室内飼育だから」が約69%で最多
さらに、「予防をしていなかった」猫オーナーにその理由を聞いたところ、「室内で飼育しているから」(68.7%)が最も多く、次いで「獣医師にすすめられたことがないから」(44.6%)があげられています。室内に蚊が入ることもあるため、外に出ない猫でもフィラリアに感染する危険性はあります。集合住宅の6階で室内飼育されていた猫がフィラリア感染していたという報告もあり、予防しない理由として室内飼育をあげている猫オーナーには誤解や油断があるといえます。

5.「10頭に1頭の猫がフィラリア症に感染していた」という報告を聞くと、予防の必要性を感じる
オーナーが95%に上昇自分の愛猫には予防をしていない猫オーナーが多い一方で、「10頭に1頭の猫がフィラリア症に感染していた」という調査報告を聞いた場合、「予防が必要だと感じる」(38.9%)、「予防が必要かもしれないと感じる」(55.7%)、合わせると94.6%のオーナーが愛猫への予防の必要性を感じるという結果になりました。猫のフィラリア症の感染リスクに関する詳細な情報を得ると、猫オーナーの予防意識が一気に高まることがうかがえます。

【調査結果まとめ】
今回の調査では、猫がフィラリア症にかかることを認知し(77.9%)、危険な病気だと認識している猫オーナーが多い(85.3%)ことが分かりました。ただし、実際のフィラリア症の予防率は低く(14.5%)、自分の愛猫には感染しないと思い込んでいるオーナーが多いことがうかがえます。また予防しない理由として「室内飼育だから」をあげるオーナーが多く(68.7%)、フィラリア症に関する詳細な情報を得ていないために、油断や誤解が生じてしまっていることが分かります。一方、「10頭に1頭の猫がフィラリア症に感染していた」という事実を聞いた場合、愛猫への予防の必要性を感じるオーナーが大多数(94.6%)となり、フィラリア症に関する正しい情報の提供により、猫オーナーの予防意識が大きく変わることが分かりました。

■ご参考:猫のフィラリア症について
解説:見附動物病院/日本動物高度医療センター(非常勤) 星 克一郎 先生

[症状]
猫のフィラリア症では咳や呼吸困難などの呼吸器症状や、嘔吐、食欲不振が一般的にみられますが、このような症状を示さない猫も存在します。さらに症状が一過性に出現した後に、無症状で病気が進行し、突然死を引き起こす場合もあります。
[原因]
フィラリアは蚊が媒介します。フィラリアに感染した犬を蚊が吸血すると、フィラリアの幼虫(ミクロフィラリア)が蚊の体内に入り、その蚊が次に猫を吸血することで感染・寄生します。猫の体内に侵入したフィラリア幼虫は、成長に伴い肺動脈や心臓に寄生し、障害をもたらします。
犬はフィラリアの成虫が肺動脈や心臓に寄生して病気を引き起こしますが、猫においては、フィラリア幼虫が肺に到達する際に猫の免疫力によって多くが死滅します。その際に急性の炎症反応が血管や肺にあらわれます。フィラリア幼虫が猫の免疫を回避して成虫になった場合、犬に比べて小さい心臓の猫には負担が大きく、1匹の寄生でも致死的な症状を引き起こすことがあります。また、成虫が死滅した場合に、血管が詰まることによって突然死を引き起こす事もあります。
フィラリアの研究が進んでいるアメリカでは、室内飼育の猫であっても室外飼育の猫と同様にフィラリア感染があり、その危険性は室内飼育と室外飼育で変わらないことが報告されています。
[治療法]
猫のフィラリア症は、確実な治療法が確立されていません。また、感染しているかどうかの診断も難しく、検査をおこなっても確定できないことがほとんどです。そのため、猫のフィラリア症は定期的な予防がなにより大切になります。
[予防法]
猫のフィラリア症において唯一の対抗手段が予防薬の投与です。予防薬を月1回投与することによって予防できます。予防期間は地域の気温の推移によって異なるため動物病院で指示を受けてください。たとえ室内飼育であっても蚊に刺される可能性はありますので、定期的な予防をおこないましょう。
予防薬にはスポット剤や内服薬があります。猫の首筋につける投薬が簡単なスポット剤は、6週齢の子猫から使用でき、フィラリアのほかにもノミなどの寄生虫も同時に駆除・予防できるものがあるので、動物病院で相談するといいでしょう。

【本件に関する報道関係者様からのお問合せ先】
 Petwell(ペットウェル)編集部
 担当:浜崎(ハマサキ)
 TEL:03-3238-6233 FAX:03-3238-6238
 E-mail:info@petwell.jp