動物用医薬品分野における戦略的資本業務提携について 住友商事株式会社


住友商事株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役 社長執行役員 CEO:中村邦晴、以下「住友商事」)と米国の動物医薬品(以下「動物薬」)メーカーであるPiedmont Animal Health LLC(本社:米国ノースカロライナ州、CEO:Roland Johnson、以下「PAH社」)は、戦略的業務提携を行うことで合意し、住友商事はPAH社に出資参画しました。
経済発展や生活の多様化に伴い、先進国を中心に人とペットの共生が従来以上に進んでいます。ペットの存在は、人々の生活に深く浸透してきており、人(特に高齢者)の健康維持増進に好影響をもたらすことも報告されています。世界的なペット飼育頭数増加のトレンドは今後も続くものと予想され、結果、ペット用動物薬市場も安定的に成長すると考えられています。
世界の動物薬市場(ペット用・畜産用あわせて)は約3兆円規模であり、2007年以降年平均4.5パーセントで成長しています。中でも米国はペット用動物薬で世界最大の市場であり、その規模は5,000億円にも上ります。
 
PAH社は米国を拠点とし、ペット用の治療薬および予防薬を広範囲で開発しています。動物薬開発の豊富な経験を有する経営陣が運営しており、動物薬開発から登録業務までを一貫で行います。当局から承認を取得した製品を、世界的大手動物薬メーカーにライセンス導出する事業モデルを展開しています。
過去より住友商事はPAH社製品の日本向けライセンス導入のため、総代理店として活動してきました。今般のPAH社への出資参画を機に、PAH社への日本製新薬紹介や原薬供給も開始します。また、PAH社が開発する新薬をアジア全域・中南米等において販売・ライセンス導出します。住友商事は、協業の幅を拡大することでPAH社の更なる成長に貢献し、共に世界展開に臨みます。
 
住友商事は、2016年に動物薬メーカーである山東信得科技股份有限公司(以下「Sinder」)の一部株式を取得し、畜産用動物薬世界最大市場の中国にて畜産用動物薬事業に参画しました。また、ケニアでSinder製品の代理店を選定し、インドネシアにおいても現地大手動物薬メーカーとの業務提携契約を締結する等、世界規模で動物薬ビジネスを展開すべく基盤を着実に構築しています。
今般、世界最大のペット用動物薬市場である米国に開発拠点を築くことで、ペット用・畜産用動物薬双方でのグローバル展開をさらに加速させ、将来的には、動物薬ビジネスでのグローバル売上高を1,000億円とし、業界TOP 10入りを目指します。

 【参考資料】
■会社概要
会 社 名   : Piedmont Animal Health LLC
設立    : 2001年
本社所在地 : 米国 ノースカロライナ州 Greensboro
従業員   : 24名
事業内容  : 動物用医薬品の開発、登録、ライセンス供与等

■住友商事のマテリアリティ(重要課題)
住友商事グループは『社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)』を、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付け、事業活動を通じて課題を解決することで持続的な成長を図っていきます。本事業は、特に「快適で心躍る暮らしの基盤づくり」に資する事業です。