クマを追いかけて19年 リアルなクマの姿を伝えたい
ピッキオでは、1998年から人とクマとの共存を目指し、クマの行動調査に携わってお り、クマの生態を熟知しています。秋は、全国的にクマの出没が話題になる季節ですが、人に被害をもたらすこともあるクマは、恐れられる一方で、その実態が あまり知られていない動物でもあります。何を食べ、どのように行動しているのか。なぜ被害が起こるのか。数多くのクマを見続けてきたからこそ知り得た、リ アルなクマの姿をたくさんの方に知っていただきたく、 2017年秋は、クマに注目します。
「野鳥の森ネイチャーウォッチング」とは
生物学や生態学を学び、軽井沢野鳥の森で調査を行うピッキオのスタッフが、科学的な視点 で「森の自然の不思議」を解き明かす、自然観察ツアーです。ツアーで、生き物の名前がわかるのは当たり前。生き物の姿形や行動に秘められた意味まで、わか りやすく伝えます。季節ごとにテーマを設けて開催しています。
3つの特徴
?本当にクマはいる。その証拠を探して歩く
ツアーでは、軽井沢野鳥の森を散策しながら、クマが残した痕跡を探します。スタッフと一 緒に注意深く森を歩けば、木に登った時にできた爪痕や、アリを食べるために地面を掘った痕跡が見つかります。また、晩秋になると、クマが木の枝をへし折っ てつくった「クマ棚」が見られることもあります。遥か樹上に残された、枯れ枝が積み重なった大きな鳥の巣のような外見には、驚きの声が上がります。森に仕 掛けたセンサーカメラには、しばしばクマの姿が映ります。森を悠々と歩いたり、時には慌てて走り去る姿からは、この森に本当にクマがいることを実感できま す。
?クマの食生活からわかる森の豊かさ
クマの食べ物の多くは植物です。特に秋は、冬眠に備えてクリやドングリなどの木の実を大 量に食べ続け、その量はドングリに換算して、1日に容量7リットルのバケツ1杯分にもなります。秋の野鳥の森は、まさに木の実の宝庫です。そこかしこに実 る木の実に、クマの命を支える森の豊かさを実感することができます。なお、クマが植物中心の食生活を送っていることは、歯の形からもわかります。ツアーで は、肉食獣とは大きく異なる、クマの頭骨標本を使って説明します。
?クマに会わない方法を知る
クマは食べ物に夢中になっていると、人の接近に気付かないこともあります。お互いに気付 かず、至近距離でバッタリ出会ってしまうと、クマが人に恐怖を感じ、攻撃することがあります。これを避けるには、音を出しながら森を歩くのが効果的です。 大きな声でおしゃべりしたり、クマよけ鈴を携行したりして、「これから人が通ります」とクマに知らせれば、人より先にクマが気づいて立ち去ります。その 他、危険を避けるための具体的な方法をガイドが伝えます。
森は驚きの宝庫 大人にこそ知的好奇心の扉を開く体験を
森とそこに暮らす生き物たちの世界は、私たちが思いもかけないような驚きに満ちていま す。軽井沢の森と生き物をこよなく愛するピッキオのスタッフは、そんな驚きを多くの方に伝えたいと願っています。そして、知的好奇心を刺激する驚きは、毎 日が同じことの繰り返しになりがちな大人にこそ必要なものではないかと考えます。ピッキオは、森の生き物との出会いを通じて、大人の好奇心を刺激する、四 季折々の自然観察ツアーをこれからも開催してまいります。
概要
■期間:2017年9月16日~11月30日
■時間:1日2回10:00出発 ~12:00まで/13:30出発 ~15:30まで
■料金:大人 2,100円/4歳~小学生 1,000円(税込)
■場所:軽井沢野鳥の森
■予約方法:ピッキオ公式webサイト(http://picchio.co.jp/sp/)から
■定員:1ガイドにつき20名
■最少催行人数:1名
ピッキオ
「森本来の姿を経済的な価値として高く評価できれば、未来に森を残していける」という理念の下、軽井沢を拠点に、野生動植物の調査およびツキノワグマの保護管理、自然の不思議を解き明かす自然観察ツアーを行っています。
〒389-0194 長野県軽井沢町星野
http://picchio.co.jp/sp/
星野リゾート
http://www.hoshinoresort.com/ |